ブログ紹介

フィリピン・バギオ市在住 ㈱TOYOTAのブログです。旅日記・書評・メモなどなんでも詰め込むnaotonoteの文字通りオンライン版。
現在は英語学校 PELTHで働いています。過去のフィリピン編の記事は、学校のブログに転載しています。

2011-09-29

話題のフィリピン英語留学にいってみた
 -英語留学備忘録-

近頃、割と日本でも浸透してきたフィリピンでの英語留学

え? フィリピンで英語? って思われる方もいるかと思いますが、フィリピンもれっきとした英語圏の国。他の英語圏で留学するのに比べて、メリットも多々あります。例えば、


費用が安い
 欧米圏に比べて、1/3程度とのこと。僕は、3ヶ月で20万とちょっとでした。
マンツーマンの授業が受けられる
 グループレッスンだけの授業だけでなく、1対1でじっくり学べる
現地の物価が安い
 現地で生活するのにもオトク感満載。僕が通った学校は宿・飯付きでしたし、
 感覚としては一日500円も使えばかなり贅沢な生活ができると思います。



など。詳しくは、「フィリピン 英語留学」で検索すればいろんなサイトが出てくるので、見てみてください。上記などの理由などから、韓国ではアメリカで留学生活を始める学生が、その準備としてフィリピンに滞在してから出発する、というのも一般的だそうです。韓国ではどうやらそのブームのピークは去った、とのことで、実際僕のスクールメイトの韓国人も、欧米への留学予備軍よりかは、他の理由で英語力を伸ばしたい人たちが多かったのですが、相変わらずフィリピン国内で英語を勉強する韓国人はとても多かった。

このフィリピン留学は日本でもだいぶ知られるようになり、むこうも他国人と比べて「お行儀のよい」生徒である日本人生徒の呼び込みに積極的になっているみたいです。

さて、僕はこのフィリピン留学を約3ヶ月体験してきたわけですが、結果から言うと大正解でした。自分の中で英語力が伸びた、っていう実感は間違いなくありますし、何より楽しかった。これから英語の勉強を考えている人には、その手段のひとつとして、お勧めです。

■英語というより英「会話」
フィリピーナと個室でふたりっきりレッスン!
…いや、別にいやらしい意味じゃないってば!
個別具体的なことは、通う学校にもよると思うので、なるべく一般化して語りたいと思います。

フィリピン留学のメリット、マンツーマン授業を使いこなそうと思ったら、やっぱりその目的は「会話」を第一におくべきだと思います。まぁ、当たり前、っちゃ当たり前なんですが、要は例えば、TOEICの点数を伸ばしたいから留学する、っていうのはあんまりお勧めしないということです。

もちろん、学校にはTOEICなど各種試験対策用のカリキュラムはあるところがほとんどだと思いますが、先生は当然、英語で英語の授業をするわけです。そのとき、最低限「英語の文法を英語で説明されて頭に入る」くらいの英語力は元から備えていないと、余計に混乱します。中途半端な英語力で文法の解説を聞くよりは、日本語で英語の知識を頭に入れたほうがいい。実際、僕も文法の授業中は先生のペースにと教科書の順番にはまかせず、自習して、分からないところがあったらそこだけ聞く、というスタイルでやっていました。

まぁ英語付漬けの環境にいればそれだけでリスニング力はアップすると思うのですが、コミュニケーション能力よりも、純粋にペーパーテストの点数が欲しい場合には、国内で文法知識を座学したほうがいいのではないかと。

■一定のまとまった期間で行ったほうがいい
先生・生徒での合同イベントも。授業以外でもいっぱい英語使います。
僕の場合は3ヶ月滞在したのですが、3ヶ月でも短かったかな、と思います。というより、学校と現地での生活にも完全に慣れ、自分の英語力がどんどん伸びていることを実感しだしたのがちょうど3ヶ月目くらいからだったからです。学校はそれこそ数週間だろうが1年だろうが受け入れてくれるところがほとんどだと思いますが、やっぱり3ヶ月は欲しいかなぁ。

実際、300時間で耳が英語に慣れる、というデータがあるらしく、
一日の授業6時間 × 週5日 × 10週目 = 300時間
と計算してみると、自分の体験からみても英語力が伸びだした時期とほぼ一致します。実際には授業以外の生活でも英語は使いますから、もっと早いと思います。

別に1週間だろうと2週間だろうと、「知識」はつくと思うのですが、英語の洪水を浴びて、実際に耳が慣れてくるまでには時間がかかります。このあたりの「体で覚える」ってことに関しては、どうしても時間が必要です。

一番やっちゃいけないのは、数週間だけいて、自信を喪失して帰ってきちゃうことだと思います。まぁ、僕は今わりと自由に暮らしている身分なのでアレですが、まとまった時間のとりにくい学生・社会人の方に言うのは酷かもしれませんね…(ただ、学生に関しては、後述の用に「休学」も一つの選択肢にするべきです)。できれば「~を達成するまでは、期間を延長してでも滞在する」っていう、フリーなスケジュールでいけることが理想なんですが。

■バックパッカー・ワーホリの準備にお勧め
グループクラスのいち風景。
先生が生徒になって、生徒がプレゼンテーション。
というわけで、上記の条件、すなわち「会話重視」「割と自由なスケジュール」という2つを満たす人種、といえばバックパッカーですね。国にもよりますが、海外を旅していて英語ができるかどうか、ってのは死活的な問題です。最近は世界一周の旅もだいぶメジャーになってきましたが、その準備としてフィリピンから旅をスタートするのもアリだと思います。実際、僕の学校にもバックパッカーは何人かいました。

それに並んで多かったのが、ワーキングホリデーの準備で来ている人たち。卒業後、オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなどの英語圏で勉強する人たちです。実際、向こうで学校に通うよりも安いですし、授業もマンツーマン。英語を習得してから行ったほうが、向こうの生活も楽しめる。逆に、ワーホリを体験したのだけど、思ったよりも英語力が伸びず、勉強し直しに来たって人もいました。

学生組も、割と多かったと思います。卒業後はワーホリだったり、バックパッキングだったり、道は様々。僕がいたのは5・6・7月なので、そこにいたのは必然的に休学組になるわけですが、夏・冬休みの短期で来る学生も多いみたいです。もっとも、僕は上記のように3ヶ月以上のまとまったスパンで滞在することをおすすめしますが。

■フィリピン人の英語力
もちろん、教材もぜんぶ英語。
最後に、気になる「フィリピン人の英語ってどうなの?」って疑問に関して。こればっかりは、先生の質による、としかいえません。ただ、フィリピンでは英語は公用語ですが、あくまで学校教育によって習った言語であり、ネイティブの言語ではありません。先生によっては、明らかに一生懸命頭で英文を作りながら話す人や、例えば ”They does” とかって文法的な間違いをする人もいます。

先生も、英語教育のライセンスを持っていたりいなかったりと、正直質にはバラつきがあると思います。ただ、どの学校でも「あの先生は発音がいい」だの「文法知識に強い」だの、評判が立っていると思いますので、それを聞いて先生をリクエストするのも、いい練習になると思います。結局、評判の悪い先生は淘汰されていきますし。

フィリピン人の英語力は、日本人のそれと比べて格段に上だとは思いますが、ネイティブ並みではない。もちろん文句なしに素晴らしい先生もたくさんいるので「学校と人による」としか言えないのですが、あえて一般化して言うのなら、これが僕の実感です(教わった立場なのに上から目線で申し訳ない…)。

ただ、僕は英語学習の目的を、いわゆるGlobish(要はネイティブレベルかどうかにこだわらず、現地人しか分からないようなイディオムを使わずに、意味が通じる英会話)を目指して行ったので、そこまでは気になりませんでした。良い先生にあう運にも、相当恵まれていたと思います。このあたりも、フィリピン留学をバックパッカーにお勧めしたい理由です。


安くて効果的、フィリピン留学。世界を旅しようと思っているあなたに、是非!
【加筆】リクエストをいただいたので、最後にちょこっと、僕の通ったBECIという学校について言及しておきます。バギオのBECIはその安さと検索での引っかかり安さから多くの日本人がやってくる学校です。ただ、質に関しては正直「安かろう悪かろう」です。日本側の責任者であるエージェントの対応について評判が悪く、現地にきてみて「はじめに聞いていた話と違う」って声を多数の生徒から聞きました。現地の韓国人責任者も「学校経営には興味あるけれども、英語教育には興味がない」ってスタイルです。僕はそれなりに楽しんじゃいましたが、本気で英語力を伸ばしたいなら、正直お薦めはできません。他の学校を探したほうが無難です。






2 件のコメント:

  1. あっちゃん2011/09/29 23:50:00

    オーストラリアに来て熟思うんですが、フィリピンはやはりあくまでもウォーミングアップかなぁと、ヨーロピアンの話す英語と、アジア人の話す英語の隔たりが凄まじい。フィリピンに1年住んでも欧米人の英語が聞き取れるかは際どいですね、訛りがあれば尚更。あとこっちのヨーロピアンは8割型ぺらぺらなんで自分のダメさを実感出来て刺激になりますぜ!さあ、ようこそ豪州へ!

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  2. 確かにー。俺もCNNとかアメリカ映画とか、キャプションがないと半分も聞き取れん。
    ヨーロッパ人と英会話すんのは慣れてるから不思議と聞き取れる。やっぱ非ネイティブ同士だと楽だわ。最近読んだ本に、「もはやネイティブよりも第2言語としてのEnglish Speakerのほうが多いんだから、ネイティブがこっちにあわせるべき」って書いてあって、すっげー開き直りだけどこれいいなって思った。

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