ブログ紹介

フィリピン・バギオ市在住 ㈱TOYOTAのブログです。旅日記・書評・メモなどなんでも詰め込むnaotonoteの文字通りオンライン版。
現在は英語学校 PELTHで働いています。過去のフィリピン編の記事は、学校のブログに転載しています。

2011-09-01

ケソン合流作戦

【2011.07.27】
まる一日休憩したので、ケソン市へ移動。目的は、翌日に予定されている、スモーキーマウンテンのスタディーツアーに参加することです。朝いちの集合地点がマニラ首都圏の北部、ケソン市に指定されており、朝は渋滞がひどいので、前日はなるべく近くに滞在して欲しいとのこと。ここ、パサイ(ニノイ・アキノ空港近く)からだと、マニラを南北に縦断する大移動。

■MRT乗車

マニラ市の移動で活躍してくれるのが、MRTLRT。それぞれMetro Rail Transit, Light Rail Tranjit Systemの略。要は高架鉄道です。こういう、都市型の鉄道が走っているのはフィリピンでマニラだけ。とりあえず、最寄のタフト駅 (Taft avenue MRT)を目指して徒歩で移動。あー、それにしてもやっぱマニラは暑い。バックパック背負って歩いてると、背中に尋常じゃない量の汗をかきます。しかも台風シーズンなので、湿気もハンパない。

前日は昼間に出歩かなかったので気付きませんでしたが、駅までの道はマーケット通りになっています。暑さをどうにかしようと、扇子を探したのですが、発見にはいたらず。マニラにはこれだけ熱いのにうちわの文化ってないんですかね? ビガンにいったときはあったのに。

高架下の市場街。なんとなく上野 - 御徒町の路線沿いっぽい? ので「マニラのアメ横」と勝手に命名。

さて、MRT 初乗車。なんといちいち駅に検問があります。バックパックを背負っていると、面倒くさいことこの上ない。ただ、運賃が破壊的に安い! ので背に腹は代えられません。

目的地ケソン駅(Quezon avenue MRT)まで約15キロ。タクシーだったら、300~400はするんじゃないだろうかというところ、たったの15ペソ(約30円)! 激安! これでちゃんと採算とれてるのかなぁ。

チケットを並んで購入し(自販機はなぜか故障中)、改札くぐって(ディズニーランドの入り口風)、乗車。中はけっこう普通です。乗り心地も悪くない。路線はマニラの大動脈である環状線、EDSA(エドゥサ)通り沿いに走っています。おかげで高層ビル街やら、通り沿いの店やら、景色には退屈しません。

ケソン駅到着。所要、わずか15分。速いし安い。これは相当便利ですね。ただ、通勤ラッシュ時の乗車率はハンパないらしい。そもそも、人口1100万人のマニラに対して、高架鉄道は3路線が走るのみ。日本では、東京23区だけでも900万人近い人口があり、それに対して地下鉄やJR・私鉄が何本も走っています。フィリピンの交通手段は車がメインですが、それにしても朝のラッシュを想像すると、壮絶の一言。

■メモリアルサークルへ

実は学校の友人がスタディツアーに合流するために、わざわざ学校をサボって、(スモーキーマウンテンへの関心が高いがゆえに)休んでバギオからはるばるこっちに向かっているので、彼らと合流しなくてはなりません。

ならないのです。が!

酔ったままマニラ行きのバスに乗った際、まさかの携帯紛失! 笑 おかげで、彼らと連絡が取れない…。一応、ホテルのネット使って「メモリアル・サークルのモニュメント前で待ち合わせ」と約束したのですが、彼らが何時に到着するのかは未だ分からない。ただ、バギオからの所要を考えるとまだ時間に余裕があるので、

先に待ち合わせ場所を確認 → 宿を確保 → 宿から彼らに連絡 → 合流!
おっし、完璧なプラン。

ということで、まずはケソン・メモリアルサークルを目指します。が。熱いので、外に立っているだけで疲弊。目の前に見えるモニュメントが果てしなく遠い…! ちょっと妥協して、横を走っていたペディキャブ(自転車タクシー)に初挑戦。

乗り心地はけっこう快適です。料金は約1.5キロで30ペソ。リーズナブル。ジプニートライシクル、高架鉄道、そしてペディキャブ。これでフィリピンの交通機関はコンプリート。ふふふ。それにしても運転手のおっちゃん、重い荷物まで運ばせちゃってごめんよ・・・。

■ケソンとケソン市

モニュメントの位置する公園、メモリアル・サークルは車道に囲まれているので、地下道で向こうまで渡る必要があります。市庁舎(City Hall)の正面から伸びる地下道を降りて、メモリアル・サークルへ。
なにげなく通った地下道、実はマニラで一番最初にできた地下道とのこと。
地下道内部では、ケソン市の思い出写真展? を実施中。
マニラ首都圏(Metro Manila)を構成する自治体の一つ、ケソン市はフィリピンの近代化と平行して発展した計画都市で、街の中心であるこのメモリアル・サークルから放射状に広がっています。街の名前は、以前ちょこっとだけ触れたマニュエル・ケソン大統領に由来しています。

ケソンに関しては、1935年、アメリカからの形式的独立を果たしたフィリピン・コモンウェルスという政体の初代大統領ということだけ説明しましたが、ダグラス・マッカーサーとの家族ぐるみの付き合いもあってか、アメリカからフィリピンの自治権を大幅に認めさせた「やり手」の政治家です。

アギナルドの独立革命軍に参加した経歴もあり、日本統治時代はアメリカに亡命政府を打ち立てた愛国派。タガログ語を国語と定めたことから「フィリピン語の父」とも呼ばれ、国内での評価は高い人物です。

メモリアル・サークルには、ケソンを記念したモニュメントや、彼とその妻の廟などがあります。モニュメントは、遠くからでも目立つほどの高さ。向かいの市庁舎よりも高い。ケソンの評価が高いことが視覚的にも伺えます。待ち合わせ場所の確認に来ただけなのですぐにここを立ち去りましたが、後述のように、待ち合わせ場所は結局変更に。ケソン廟もきちんとみておけばよかった…。

ケソン市中心部。真ん中のメモリアル・サークルと、そこから北東に伸びるコモンウェルス通りが街の中心。
濃い黄色がEDSA環状線で、それに沿って高架鉄道・MRTが走る。

■ランデヴー

待ち合わせ場所の確認を終えたので、宿探しへ。いろいろさまよって、降りたケソン駅の次、North Ave.Station 近くの宿を取ることに。EDSA通りをはさんで、フィリピンのショッピングモールチェーン、SMモールも位置するなんとも便利な場所。


さて、合流する友人たちに連絡をとらなくてはならないのですが、電話がないので、宿の電話を借りることに。しかし、どうやら固定電話から携帯への通話はできないとのこと…。しかたないので、宿のおねーさんに携帯を借りることにしたのですが、チャージが足りないため、ロードに必要なカードをコンビニで購入し、改めて通話。フィリピンの携帯は、月の契約ではなく、料金分のカードを買ってロードし、その分だけ通話できるシステムです。

借りた携帯は、iPhoneの偽物 笑。インターフェースや基本動作はiPhoneと変わらないのですが、ディスプレイの表示がファミコン並みの解像度です。しかも動作が遅く、通話も聞き取りにくい…。いや、借りてる分際で文句言って申し訳ないんですが。

なんとか連絡をとって、待ち合わせの時間を決める流れになったのですが、どうも彼らのバスは目の前のEDSAを通過するらしい。ということで、直接この宿で合流することに。合流予定は20時。それまで向かいのSMでぶらいついて、なんとか夜に合流完了。自分が携帯を紛失したせいで、学校の友達に連絡を中継してもらったり、宿のおねーさんに携帯借りたり、いろいろご迷惑をおかけしました。みんなありがとう笑

合流後、向かいのSMで食事をして就寝。明日はいよいよ、スモーキーマウンテンの見学ツアーです。
夕飯を食べた日本食チェーン、Tokyo Tokyo。この店では店員が
「イラシャイマセー」と向かえれてくれ、大盛りのことをSumo size と表現します。
極めつけはこの「デザートリーム」。このチェーン、たぶん華僑資本なんだろうな…。


【フィリピンの旅 マニラ編】
・マニラ滞在記 01 -マニラ到着-
・マニラ滞在記 02 -ケソン合流作戦-

・マニラ滞在記 03 -スモーキーマウンテン-
・マニラ滞在記 04 -エドゥサ聖堂-
・マニラ滞在記 05 -リサール公園 / 再会-
・マニラ滞在記 06 -イントラムロス(前編)-
・マニラ滞在記 07 -イントラムロス(後編)-
・マニラ滞在記 08 -ムスリム街-
・マニラ滞在記 09 -聖トマス大学 / ボニファシオ-
・マニラ滞在記 10 -帰国-

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